言語習得に重要なインプット!
SLA研究者の間で、インプットが言語取得の必要条件であることに異論を挟むものはいない
引用元: 『英語教師のための第二言語習得論入門』
人がことばを習得するためにインプットが必要不可欠であることは、言語学者の中でも広く認められています。
母国語の習得を例に考えてみましょう。
赤ちゃんは、お母さんのお腹の中にいる時から外界の音を聞いていて、母国語の響きや音を記憶すると考えられています。
生まれてからも、お母さんや周りの家族の話声や語りかけから、母国語の単語やその意味をどんどんインプットし、脳に母国語の回路を形成していくのです。
そして、会話ができる頃になると、それまでに脳にインプットした単語や表現の引き出しの中から、適当なものをすぐに取り出せるようになるのです。
インプットを全く受けることなく、生まれた時から日本語を話すとか英語を話すといった人は一人もいない。
引用元: 『ことばの習得 母語獲得と第二言語習得』
誰でも、生まれた時から日本語を話せる人はいませんよね?
私たちは、日本語を聞いて(インプットして)育ったから日本語が話せるのであって、英語を習得する時にも十分な「インプット」をする必要があるのです。
約2000時間のインプットが必要な理由(ワケ)
どの国の言葉でも、子供が「会話」がでるようになるのは2歳くらいとされています。
生まれてから2歳までに、毎日約3時間母国語を聞いていたとすると、
3時間×365日×2年=2190時間。
つまり、母国語を話すようになるまでには約2000時間のインプットがされていると考えられます。
これは、英語を習得する上でも同じで、約2000時間のインプットがなされれば、言葉が自然と口から出てくるようになると言われています。
子供の英語インプットの注意点
子供に英語のインプットをさせる時に、注意しておきたいポイントがあります。
英語のインプットは○歳までに始めるべき?
生まれたての赤ちゃんは、どの国の言葉でも聞き分けられる可能性を秘めています。
しかし、生まれてから6か月くらいから、普段聞かない音は必要のないものとして処理され、脳の中で聞き分ける回路が育たなくなります。
この回路が作られる工程が終了するのは3歳くらいまでとも言われ、大きくなってから新たに回路を作ろうとすると、多くの労力と時間を要するようになります。
また、4歳を過ぎると日本語がだいぶ確立されるため、はじめて英語を耳にする場合、拒否反応が生まれやすいです。
このことから、英語のインプットは、音に対して敏感、且つ脳の成長が著しい3歳までに始めることをおすすめします。
英語なら何でもいいわけではない!?
「インプット」は、英語なら何でもいいから聞かせれば良い!ワケではありません!
有名な言語学者であるクラシェンは、言語習得における「理解可能なインプット」の重要性を強調しています。
例えば、大人向けの洋画や洋楽を聞かせていても子供には意味が理解しにくいですよね。
効果的なインプットをするためには、子供の年齢に合った内容、そして子供が興味を持つものでなければなりません。
お家でできる!約2000時間のインプット実践法
約2000時間のインプットをクリアするためには、家庭の中で日常的に英語を取り入れる方法が一番の近道です。
英語を、毎日1日2~3時間聞くと、2~3年で2000時間のインプットができる計算になります。
ここでは、我が家でも実践している英語のインプットの方法をご紹介します。
(1)英語絵本の読み聞かせ
絵本の読み聞かせは、英語のインプットに非常に効果的です!
絵本の読み聞かせには次のようなメリットがあります。
- たくさんのインプットができる
- 短いお話で集中して英語を聞ける
- 親子の触れ合いができる
- 海外の文化に触れる
- 情緒を育む(心が育つ)
絵本には、”繰り返しの表現”が多いので、何度も同じ表現を聞くことで子供は自然と英語を覚えられます。
我が家では、子供が赤ちゃんの時から英語の絵本の読み聞かせを継続していますが、子供は1冊の絵本からたくさんの英語表現を吸収していると感じます。
「発音に自信がない」という方でも、朗読CD付きの絵本があるので、そちらを活用するのも一つの手です。
また、YouTubeにも絵本を朗読や歌の動画があります。
はじめのうちは、歌になっているものや、子供向けに楽しく朗読した音声があるものを選ぶと良いでしょう。
(2)YouTubeは英語教材の宝庫!
YouTubeには、子供の英語習得向けのコンテンツが満載です!
特に、マザーグースを扱った動画はおすすめで、我が家では小さい頃から良く聞かせています。
おすすめの動画は次の通り。
- Little Baby Bum
- Super Simple Songs
- Badanamu
- Cocomelon
どれも無料とは思えない、クオリティの高いアニメーションで子供が飽きずに楽しめます。
何度も聞いているうちに歌を覚え、いつの間に色々な表現や単語を覚えられますよ♪
(3)家庭用の英語教材で効率よくインプット
家庭用の英語教材は、子供が理解しやすく興味を持てるように研究開発されているので、効率の良いインプットが可能です。
何をどう始めてよいか分からないという場合にも、子供の発達に合わせた進め方が考えられているのでおすすめ。
家庭用教材は、様々な会社から販売されていますが、歌が豊富だったり子供が飽きずに興味をもって進められるものが良いでしょう。
ちなみに、我が家でも家庭用の英語教材を使って、効果的なインプットを実践し効果を感じています!
(3)Amazonプライムビデオは使える!
Amazonプライムビデオは、Amazonのプライム会員が視聴できる動画視聴サービス。
Amazonプライムビデオにも、子供の英語向きのコンテンツが豊富!
我が家で、よく視聴する作品はこちら↓
- Wishen Poof
- Creative Galaxy
どちらも、Amazonプライムオリジナルのアニメなので、他では見ることができません。
英語のレベルも子供向きだし、海外らしいポップなキャラクターも魅力的です。
[…] 参考:子供の英語習得に約2000時間のインプットが必要な理由 […]
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